ここでまた思い当たることがある。アステカ神話の主祭神ケツァルコアトルのKINは「赤い磁気の空歩く者」(Red Magnetic Skywalker)(※1)、ケイトのKINとは太陽の紋章(赤い空歩く者)は一致で、銀河の音(磁気の/太陽の)が違うだけ。磁気は1、太陽は9という数字の違い。ケツァルコアトル(マヤならククルカン)はもちろん、太陽神のことです。(この記事で名前を挙げたミカエルも太陽を司る天使)
また空歩く者は空間、魔法使いは永遠を司る。ケイトは『Never for Ever』(永遠なんてない)と永遠性を否定する。時は、光は、常に移り変わっていくものだと『Nocturne』で歌う。確かにそう。森羅万象は常に液体のように流動し、変転し、一時もその形を留めることはない。それは宇宙の真理。確かにそう。
ケイトがエリザベス女王に謁見したとき、女王はケイトが誰だかわからなかったって話をちらっと読んだんだけど、それがちょっと信じられない。産後で激太りしていたからというだけではないような(←失礼)。『Oh, England My Lionheart』(ライオンハート)はケイトが故郷に対する愛着を歌った、一度聴いたら忘れられない優美にして可憐な曲なのに。
※1【参考リンク】 Kate Bush and the war of Wuthering Heights(ケイト・ブッシュと嵐が丘戦争) 自宅や新しく購入した別荘に不必要に高い塀や防犯カメラ等、過剰なセキュリティシステムを設置して、近隣住民に威圧感を与え、景観を損なうとかでもめているとかいないとか。外界の好奇の目が怖いんだろうね、かわいそっすなぁ(´・ω・`)。
一番最初の『King of the Mountain』(キング・オブ・ザ・マウンテン)、以前はきれいなクイーンズイングリッシュだったのが、すこしろれつが回らないような、べらんめえ風の発音になっているのでびっくりした。酔っぱらいかと思った。エルビス・プレスリー(猫王というらしい)に象徴される空虚な白いお山の大将を皮肉って、わざと物真似してるのかもしれないけど。
実はわたしは、このアルバムは自分の中では『Dreaming』の後継のような気がしています。実際は『Dreaming』の次は『Hounds of Love』(愛のかたち)で、その次が『Sensual World』(センシュアル・ワールド。この頃から邦題がカタカナでそのままになってくる)、その次が『The Red Shoes』(レッドシューズ)と続くんだけど、この三作は実はわたしあんまりピンと来なくて、昔のケイトはもう戻ってこないものと思ってたんです。
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